FP技能士1級合格勉強会ブログ

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FP1級通信添削.8の解答解説:事業者向け賠償責任保険に関する問題

前回の、FP1級通信添削の解答・解説をお届けします。

今回は、あえて記述式の問題にしてみました。

4つの選択肢からもっともらしい1つを選ぶというスキルではなく、人に説明できるスキルを要求する問題でした。

ちょっと難しいと感じられたかもしれませんね。

そのせいもあってか、いただいた回答は少なかったですが、今回も回答を送っていただいた方の内容を踏まえて、解答と解説をお送りします。

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    2018年1月 FP技能士1級学科 基礎編 問14(一部改題)

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1) 看板業者が、看板の取付け工事中に誤って工具を落とし、通行人を負傷させた場合に、通行人に対して法律上の損害賠償責任を負担することによって生じた損害は、どのような保険で補償できるか、答えなさい。

また、その保険の概要についても簡単に説明しなさい。

■お送りいただいた解答

請負業者賠償責任保険が使えます。

請け負った工事を行うために、所有、使用、または管理している施設がもとで

他人に危害や損害を与えて、賠償責任を負った場合に使用できます。

自社側の損害には使用できません。

■お送りいただいた解答

この損害は請負業者賠償責任保険で補償されます。この保険は被保険者が

請け負った工事中に工事遂行に起因して第三者の身体または財物に損害を

与え、被保険者に法律上の賠償責任が発生した場合に補償するもの。

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解答ありがとうございました。請負業者賠償責任保険についての記述ですね。

工事などの請負業務において、第三者に損害を与えた場合の賠償責任を補償してくれる保険です。

対人と対物の両方の賠償責任に備えることができます。

FP1級試験では、さまざまな事業者向けの保険の出題があります。

イメージがわきにくい場合はインターネットで検索して、いろいろな保険会社で販売されている保険商品を見比べてみることをお勧めします。

試験対策テキストよりも、情報がまとまっていてわかりやすく掲載されていて、参考になりますよ。

実際に調べてみると、同じ請負業者賠償責任保険であっても、保険会社によって保障範囲に微妙な差が見られたり、保険料にも違いがあることもわかります。

この請負業者賠償責任保険で支払われる保険金を私も調べてみましたが、個人向け自動車保険の対人賠償と同額の保険金であっても、保険料はずいぶんと高いですね。

事業向けの保険であること、また交通事故と比べて事故率が高いからなのかな、と思います

たびたびニュースでも、工事現場の看板が落下して下を歩いている人にぶつかったり、クレーンが横転する事故が報じられています。

工事現場での事故は大きな損害を生むものですから、多少保険料がかかっても、保険でカバーするニーズはあるのでしょうね。

もちろん、事故を起こさないようにお仕事をしていただくのが、一番大切なことですけれどね。

では、次の問題の解答を見てみましょう。

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2) 自動車整備工場が、整備工場内で火災が発生し、顧客から預かった自動車を損傷させた場合に、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負担することによって生じた損害は、どのような保険で補償できるか、答えなさい。

また、その保険の概要についても簡単に説明しなさい。

■お送りいただいた解答

受託者賠償責任保険の一種である自動車管理者賠償責任保険が使用できます。

自動車を預かる業を行っているものが、自動車を傷つけたり、盗難等で返却できなくなった時に自動車の持ち主に対しての賠償責任をカバーしています。

■お送りいただいた解答

この損害は自動車管理者賠償責任保険で補償されます。この保険は被保険者である自動車整備業者が業務として顧客けら車を預かった際に被保険者の施設内において顧客の車を汚損、毀損、滅失等の損害を与え、被保険者に法律上の賠償責任が発生した場合に補償するもの。

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こちらの問題も、回答をいただきありがとうございました!

自動車管理者賠償責任保険の説明で、あっています。

自動車管理者賠償責任保険は、受託者賠償責任保険の自動車版といったところでしょうか。

受託者賠償責任保険は、顧客から預かったものに対する汚損、盗難、紛失等の損害を補償してくれます。

しかしこの保険は、自動車を取り扱う事業や、旅館業など、一部の事業は補償の対象外となっています。

そこで、その事業に特化した保険として、自動車を預かる事業においては「自動車管理者賠償責任保険」がその役割を担っているのです。

別の保険となっている理由は、損害額や事故の頻度が、他の事業と比較して大きいからなのでしょうかね。

では最後に、いただいた一言コメントもご紹介します。

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★保険関係の問題は、とても苦手です。

今回の問題は、ネットで調べて答えてみたのですが

事業者向け保険には、様々な種類があって複雑ですね。

合っているかどうかも??ですが、

調べてみる良い機会になりました。

ありがとうございます。

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保険の業界で仕事をしている人でなければ、なかなかこのような事業者向けの保険について知る機会はありませんよね。

この機会に、知らない保険に出くわしたら、積極的にインターネットで調べてみて下さい。

各保険会社が出している保険商品に触れることも、1級試験対策になります。

インターネットでこれらのページを見ることができますが、試験対策テキストよりも情報量が多く、企業向けの保険を体系的に学ぶこともできます。

FP1級学科試験では様々な事業者向けの保険が出題されますが、幸いなことに深いところを突いてくる問題は少ないです。

広く事業者向けの保険を知っていることが、得点アップのコツですよ。

このように試験対策テキストだけでなく、外部のサイトも積極活用して、1級合格に必要な知識を拡充していってくださいね!

次の問題は、明日に配信しますので、お楽しみに!

 

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